2023.09.03

とことんコーヒー好き 19杯目

苦い⁈ 酸っぱい⁈ コーヒーの風味を左右するのは産地じゃない⁉︎
焙煎でコーヒーの味は劇的に変わるのだヽ(´o`;

火力、焙煎時間など、わずかな違いで出来上がったコーヒーの風味が変わる。コーヒーにとって焙煎って、実は淹れる方法よりももっと重要な役割を果たしている。

 

なっ、な、なんとッ⁉︎ コーヒー豆の価格が2倍以上に高騰している⁇ もうすぐコーヒーが飲めなくなる日がやってくるんだねぇ〜

 

最近のニュースでも報じられたように、コーヒー豆の原料価格が急騰しているようだ(; ̄ェ ̄)。その上昇率は、な、な、なんと、驚きの2倍強(; ̄ェ ̄)。ま、マジですか⁈ コーヒー屋の仕入れが倍になるということは、コーヒーの販売価格も2倍⁈ にしなければショップはやっていけないということですよね。そうなると、今コーヒー一杯500円〜600円で販売されているものが、約1,000円、以上⁈ ワオっ‼︎ 遂にコーヒーも高級嗜好飲料となってしまうのか(~_~;)。まてよぉ〜(u_u)そういえば、コーヒーは2050年には消滅してしまうという記事もどこかに掲載されていたね。地球温暖化、生産者減少、さまざまな事情から、コーヒーが減少して後30年もしないうちにコーヒーは消滅⁉︎ このまま行くとあと50年ほどでコーヒーを飲む人がいなくなってしまうのでは⁇ というより、コーヒーを仕入れることができなくなってしまう。コーヒー屋がなくなってしまうということではないのか(・・;)。それは困る、とっても困る。だって僕はコーヒーが大好きだからぁ〜‼︎ NO COFFEE NOLIFEだ。さて、コーヒーの先行きに不安を感じながらも、コーヒー屋としての自分が今できることを考えよう。まずは今あるコーヒーを存分に楽しむこと。コーヒー本来の香りや味というものは何かを考えて、美味しくして世に出すこと。そんなことを考えながら、今のコーヒーライフを充実させることにしようではないか。

さてさて、このような状況の中、希少となりゆくコーヒー。僕たちが口にするコーヒーになるまでは、生産から輸入されるまでにもさまざまな工程を経ているわけだ。今回はその辺は省略して、輸入されたコーヒー原料を手に入れた後、生の豆に火を入れる作業、焙煎についての話をしよう。

コーヒーがどんな香りや味になるかを決める非常に大切な工程なのだ。料理でいうと素材を調理するようなものだね。数百度の熱による化学反応で、コーヒーの風味を作っていくことになる。ここで知っておいて欲しいのが同じ原料を使っていても、この焙煎の方法次第で全く別の味に仕上がるということ。それがあってこそ自分のコーヒーの風味となるわけだね。僕のコーヒーは独特の香りと味が出ているのが特徴。他のコーヒーショップと比較しても、その風味は全く別。飲んだことがある人は知ってると思うけど、とにかく一言で言うなら、「格別に美味しい」と言ってもらえるほどだ。ありがたいよねぇ〜♪(´ε` )。

さてと、焙煎もそうだけど、その美味しさを生み出すもうひとつの秘密は、コーヒー豆の品質が格段に上がっていることもある。香りや味はこれまでのコーヒーとは一線を画す美味しいものとなっているんだ。僕が取り扱うコーヒーは、産地、農園、畑とその区画を明確にした、「スペシャルティコーヒー」という原料。そのひとつひとつの豆に、土壌の特性が表現され、それぞれのコーヒー豆に個性が現れるのが特徴だ。

 

例えば果実の甘さ、酸っぱさ、カカオのような香り、または、ジャスミンのような香りを放つ、コーヒーの花の香りさえも、コーヒー液に出る場合もあり、実に複雑な味わいのコーヒーとして飲まれているものもある。これは僕がコーヒショップをオープンさせた2011年当時から好んで仕入れている、ナチュラル精製による製法で仕上げられたコーヒー原料が醸し出す、独特の風味といっていい。はじめて飲んだ人には本当にコーヒーの中にフルーツの液体を絞ったのではないかと疑われたくらいだ。ブルーベリーやストロベリーなど、ベリー系のフルーツの香りと味を感じることができるのが最もポピュラーで、エチオピア産のコーヒーがこの風味を濃厚に持っている。

 

焙煎する前のコーヒー豆。通称豆といっても、隣の赤い実から取り出した種子。エメラルドグリーンであることが多い。これを焙煎してコーヒーの原料とする。

 

ただし、その独特の風味を引き出すためには、焙煎がポイントとなる。現状焙煎方法は様々ありますが、ある一定の温度の熱風を用いた焙煎方法が今の僕のコーヒーの風味を作っている。これを詳細にお話ししたいのだが、今回は我慢。何しろながぁ~くなってしまうからね。で、その熱風を用いて豆をふっくらと焼き上げることが理想ではないだろうか⁈ もし、直接豆に火を当てて焙煎するとなれば、きっと焦げた苦いコーヒーになってしまうに違いない。そんな焙煎で仕上げたコーヒーは飲めば苦味が先行する。さらに飲み終えた後も苦い余韻が残るといったコーヒーになる。もちろん苦いコーヒーが好みの人もいるだろう。それはそれで楽しめばいいと思うけど、これは僕の望むコーヒーの風味とはかけ離れているというだけ。なぜ⁇ぅ〜んそれはまた話すとながぁ〜くなるので、直接聞きにきて。

 

 

上の2枚の写真は、エチオピアイルガチャッフェG1・ナチュラルという全く同じコーヒー豆。焙煎の違いで薄茶色と黒に変化している。上段の写真のコーヒーを飲むと、わずかな甘酸っぱさが先行して、フルーツ感と甘さが広がる。後味はスイートネス、甘みが残りすっと消えていく。清涼感のある飲み心地だ。下段の写真のコーヒーを飲むと苦味が先行して、わずかなフルーティさが広がる。後味はわずかに酸味、苦味を感じて、その後苦味が残ってしまう。

 

このように、僕の思う美味しいコーヒーを提供するためにはまず、コーヒーとは何かを深く勉強する必要があります。そして焙煎とは何か⁇ 焙煎の方法によってどう変化するのかなども勉強する必要がある(^_−)−☆さらに、今の自分の味で本当にいいのか? 常に問いかけ、さらなる追求を試みる必要があると思います。焙煎することがかっこいいから、という理由で安易に自家焙煎コーヒーを謳う。しかし、それに陶酔していて技術の進歩がなければ、せっかくのコーヒー原料が勿体無いじゃないか。釜の管理、温度調整などが非常に重要。焙煎にこれでいいという答えは永遠にありません。しかし、コーヒーを提供する以上その時にベストを尽くす必要があるのです。ならば、経験値の高い焙煎専門店で焙煎はお願いして、自分独自の風味のコーヒーを産み出すこともまた、かっこいいじゃないですか⁈ 美味しいコーヒーを生産してくれる生産者の思いを受けて、美味しいコーヒーに仕上げる努力が、ショップには絶対に必要なのです。その結果、コーヒー一杯で幸せと感じていただけるような、飲む人を魅了できるような、本当に美味しいコーヒーを提供することができるようになるに違いないからね(o^^o)。

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Writerこの記事をかいた人

金子 智

金子 智

自動車、ゴルフ、建築などをテーマにした雑誌、書籍の編集者として活動するなかで、 コーヒー本来の風味を知っていただくために、各地へ出向き、楽しいイベントの開催なども行なっています。

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