2021.05.28

BMWのハンドドリップコーヒーの話

 

こんにちはBMW調布 料飲部です

本日のハンドドリップコーヒーは、

「エチオピア/シェカG-1カヨカミノ農園産/ナチュラル精製」

ブラックコーヒーをご希望のお客様にひっそりとお出ししてます。

あまり聞き慣れない産地の豆ですので、ストーリーを少しだけ綴っておきます。

 

コーヒーの生産国と生産者からの声

 

世界No. 1の品質と美味しさで、世界中のスペシャルティコーヒー愛好家から注目を集める生産国となったエチオピア。日本では古くからモカコーヒーと呼ばれ、親しまれてきたコーヒーでもあります。

 

モカコーヒーの持つ独特風味は、今でこそフルーティと表されますが、以前日本ではモカ臭という表現方法が用いられていました。しかし、すでにその呼び名は古く、エチオピで生産されたスペシャルティグレード以上のコーヒーは今、ブルーベリー、ストロベリー、ラズベリー、レッドアップル。さらにチョコレート、キャラメルの甘さなど、格別の風味で表現されています。また、近年のスペシャルティグレードコーヒーに関して言えば、生産地区、農園、品種、精製方法など詳細な情報を表示するまでになっています。生産情報がトレースできるということは、それだけ品質&味に自信があるということの表れでもあります。

焙煎はシティローストです。

 

さて、そうは言っても、エチオピアコーヒーの中にもいくつかの生産地域があります。農園もたくさんあります。イルガチャッフェ、シダモ、ハラーなどの地域が、産地ブランドとしても有名ですが、このカヨカミノ農園は、シェカという聞き慣れない、いわば新天地といえる地域に新たにつくられた農園です。

この農園は、エチオピアブランドのスペシャルティコーヒーを世界に送り出してきた、モプラコ社のエレアナ女史が2018年よりはじめた農園。エチオピア南西部、カッファの西に隣接する小さなエリア(首都アジスアベベを中心に南西部にシェカ・カッファ・リム・ジマが、南部にイルガチェッフェ・シダモ、東部にハラーがある)に位置し、標高は1900m~2100mと高い。広さ150Ha、広大な森の中にコーヒーの木を植え育てられている。いわゆるフォレストコーヒーです。

 

エレアナさんがわざわざシェカの地に農園を設けたことには理由があり。近年はエチオピアにおいても徐々に温暖化による気候変動が確認されていて、コーヒー生産が可能な土地の標高が徐々に上がりはじめているとのこと。また、牛や羊を飼うために牧草地化も進み、森林伐採による動植物の生態にも変化が出始めているという。

エレアナさんは、こうした環境問題に警鐘を鳴らし、森を守り、その大切さを地域の人々に伝えるべく、ガンベラ指定自然保護公園の周辺で自然環境の保存状態の良い、シェカの地を選んだといいます。

エチオピアでは古来より多くのシダ植物が自生していた。しかし、森林破壊からその多くが環境の変化に適応できずに死滅する傾向にある。ところが、カヨカミノ農園内には、今だ多くのシダ植物が自生。原生の環境を残す素晴らしいシンボルとなっているのだ。エレアナ氏は、「農園内に自生する多くのシダ植物は原生の環境を残す素晴らしい自然林のシンボルだ、またこれは、土地の環境問題に対するシグナルだ」と語っています。

さらに、生産に関しても次のようなコメントを出しています。「この地域は乾季でも雨が降る事もあり、天候に左右されずに適正に乾燥が行えるように、収穫したチェリーは天日干しのアフリカンベッドと屋根つきのアフリカンベッドでケア。また、モプラコのオフィスからも多くのスタッフがこの農園に移り、この農園の成功に向けてモプラコ社のノウハウの全てを注ぎ込んでいます。」

モプラコ社の直営農園プロジェクトとして、森を守り、高品質なフォレストコーヒーの生産を目指すカヨカミノ農園。今後、住環境の再整備やゲストハウスの建設なども積極的に取り組んでいくとのこと。これまでコーヒーは、生産者が見えにくい農産物だった。このような企業が切り開く、新しくオープンなコーヒー事業には大きな期待を寄せたいと思います。

 

嗜好品であるコーヒーの好みは飲む人の数だけありますが、

このような作り手のストーリーは味わい方をかえてくれますよね

6月初旬頃まではお出しできると思いますので、

ご興味お持ちの方は、来店時 ぜひひっそりとお飲みになってみてください。

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