2021.10.02

とことんコーヒー好き 7杯目

中秋の名月に、コーヒーとともに◯◯◯を

 

中秋の名月、と書くと、詩人的、何やら文化的とか、思われるかもしれないけど、その意味は深く知らない。

 

さて、深まりゆく秋。涼しくなると、暖かいコーヒーが恋しくなる。特に僕のスペシャルティコーヒーがいっそう美味しく感じられる時期となった。日差しが和らぎ、風は涼やか、虫の音、赤とんぼ。とにかく秋ってなんかいい。毎年、秋になると思い浮かぶフレーズがある。読書の秋、食欲の秋、収穫の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そしてドライブの秋、など。みなさんがパッと思い浮かぶのはどれですか? ドライブの秋? カブリオレなんかで秋風を受けながら颯爽と紅葉の道をドライブ、なんてできたら、心地良さそうですよねぇ〜、しかし、僕は真っ先に、読書の秋が思い浮かぶ。というわけで、まずは本屋に行ってみることにした。店内をざざっとひとまわりしながら、月に関する記述のある書籍を探してみる。月のかがく、月と暮らす、ぐりとぐら、お月さまってどんな味?など、案外子供向けのコーナーに多かった。中秋の名月に名作を読んでみようと思い、放浪記、次郎物語などを探してみたけど、ここには見当たらなかった。特に放浪記は読んでみたい一冊なので、また改めて読んでみることに、ひとまずは、新刊小説のコーナーへ行き、平積みしてある表紙を眺め、僕に読んでみるか⁇ と誘惑してくるオーラを放っている書がないかを探る。なんとなく誘惑された数冊を気に留めながら、一旦はスルー。グルメ情報誌、ファッション雑誌なんかを眺めていると、あった、そこで出会ったのが、スイーツの本(汗)

純文学ではなくて、雑誌かいな、そうです、グルメ雑誌。だって表紙に美味しそうなものが多いからね。そりゃぁ気になりますよ。だって、中秋の名月とくれば、お月見。お月見と言えば、そう、月見団子⁇ うぅ〜んいずれにしても、こじつけでしょう。というわけで、今回は、中秋の名月にコーヒーを飲みながら読書をする。その傍らにあるべきスイーツは何⁇ を考えてみることにした。ふぅ〜ん団子じゃないの⁈ 結局落ち着くところは。そう思ったあなた、安直すぎませんか⁈ いろんな食べ物があるんですよ。

ちなみに僕の秋の最新のコーヒーメニューは、「エチオピア・タデ農園産のスペシャルティコーヒー」、フルーティな風味を醸す、ことでも有名です。実はこのタデ農園、2021年度エチオピアCOE(カップ・オブ・エクセレンス)において、同農園が生産して出品したコーヒーが、な、な、なんと、3位をという栄誉を獲得しているのだ。エチオピアコーヒーの中で3位ですから、それはそれは凄く栄誉あることなんです。その受賞豆とは品種が違うが、しかし、同じ農園が生産したコーヒーということで、今最も注目を集めているコーヒーのひとつでもある。もちろん今なら、調布ショウルームにて飲んでいただくことができます。これってとってもすごいことだと思います。さて、そのコーヒーにどんなものがあうかなぁ〜⁇

 

特に食いしん坊なわけではないけど、秋って美味しいものもたくさん出てくるよね。例えば、そうだなぁ〜栗(笑)栗は大好きです。煮ても焼いても、和菓子に姿を変えて、栗餡のどら焼き、栗羊羹、栗饅頭。あるいは洋菓子、マロンクリームケーキ、マロングラッセ、栗ロールケーキ、栗パウンドケーキ、モンブラン⁈ んっ‼︎ モンブラン⁇ 普通にモンブランって認識するけど、モンブランって、栗⁇ じゃないよね。ふむふむ、調べたら、かなり奥深そうなので、皆さんご自分で調べてください、身につきますよ。ちょっと引っかかってしまったけれど、とにかくマロンクリームを使ったモンブランケーキは、美味しいよね。垂涎。どう食べたって栗は美味しい。ちょっと栗が多くなったけど、ぶどうやなし、かきといった果物。それにさつま芋。松茸⁈ 名前知ってるくらいだけどね。茸類、茸は俳句の季語でもあるからやはり秋の旬のものだよね。松茸の土瓶蒸しかぁ〜美味しいよねぇ〜ってコーヒーのお供にだから、やっぱりスイーツ系にスポットを当てるべきでしょうね。

ふと目をやった雑誌に、月見団子の写真が載っていた。あらためてみると、やはり魅力的。憧れていたんだよね、この積み重ねられたまぁるい団子。十五夜のお月見には15個の団子を備えるのだそうで、十三夜には13個。2021年は9月21日、十五夜とは、旧暦が表す8月15日のことで、旧暦とは何かを知りたい方は、ググってくださいませ、勉強になりますよ。とにかく秋の真ん中の日に見える月は、空気が澄み、とても美しく見えることから、仲秋の名月の日に芋の収穫に感謝する行事として、はじまったものが、今に伝わっているということのようだね。そして、2021年の中秋の名月は、8年ぶりの満月と重なり、見事に輝く月が夜空に浮かんだ。月は出たとこが最も大きく見えて、感動的、僕は少し上がったところを雲間から見たけどね。見逃したひと、十三夜の月もまた美しいはず。10月18日も綺麗な月が浮かぶはずなので、たまには夜空を見上げて、月の輝く夜のひと時を美味しいコーヒーでも飲みながらゆっくりと過ごしてみてはいかがかな。

スペシャルティコーヒーの香りに包まれながら、秋の夜長はやっぱり読書。夜空に輝きを放つ月を鑑賞しながら過ごしていると、なんだか文学者的な気分が勝手に高まって一層本を読むことに没頭してしまいそうだよね。

 

 

というわけで、どういうわけかは深く探らずに、今回の中秋の名月にコーヒーを飲みながら読書をする。その傍らにあるべきスイーツは何⁇ の何は、月見団子。いやまぁ、月見団子は間違いなく必要、正直ね、ただ、月見団子って味はついてないから、コーヒーとのペアリングは難しそうだよね。そこで、あんこを添えてみる。いいね‼︎ ほんのりと甘く、上品なお団子に変わった。これなら僕のほんのりと甘酸っぱいエチオピアのコーヒーとの相性もぴったり。というわけで、「あぁ〜まとめに入ろうとしている、とお思いのあなた、正解です。」さて、結局団子に落ち着きました⁇ が、皆さんはどんなスイーツが思い浮かんだのでしょう? いずれにしても、秋の夜長は美味しいスペシャルティコーヒーを飲みながら、読書に耽る。時折窓から空を見上げて月を眺める。そんな穏やかな過ごし方が理想かなぁ〜と思う。放浪記、読みますよ、コーヒーも、もう一杯飲んじゃいます。

 

 

10月23·24日はBMW調布で ざびえる と僕のコーヒーを楽しんでいただくイベントを開催予定です。そこで提供するコーヒーは、深まる秋にぴったりの、深い物語があるコーヒーさ。僕が用意する解説文付きだから、読みながら飲むことで、コーヒーってこれほどまでに奥深いものだったのかぁ~と気づくはず。物思いに耽ったり、いつもより物事を深く考えたりするときにでも、コーヒーがあるとこう思う、思考とも最高のペアリング効果を発揮するんだなぁ~って。これに甘いものがプラスされたら最強なのかもね。で、 ざびえる って? ところで、 ざびえる ってのは甘いのか?

 

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Writerこの記事をかいた人

金子 智

金子 智

自動車、ゴルフ、建築などをテーマにした雑誌、書籍の編集者として活動するなかで、 コーヒー本来の風味を知っていただくために、各地へ出向き、楽しいイベントの開催なども行なっています。
神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎館で「珈琲サロン」を主宰している。

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