2022.03.05

とことんコーヒー好き 11杯目

最近の流行語となっている「エモい」が連発されていそうなディープな場所。昭和の香りが色濃く漂う老舗喫茶店。窓辺のカップルが挟んで座るテーブルの上には、緑色した液体が注がれ、シュワシュワっとした炭酸が泡を立て、その上にクリーム色したアイスが載っている。そんな光景をエモいというのだろうね

 

音楽用語の「Emo(イーモウ)」から派生した新語⁇ のようだね。

 

エモい。エモい⁇ エモさ⁇ うぅ〜んエモい、エモいってこの所良く耳にする言葉があるけど、エモいって一体どういうこと⁇ さて、僕は比較的おじさん⁈ だけど、編集者でもあるせいか、時代の流行をキャッチするスピードは意外に早い⁈ 方だと思う。まぁ、とにかく気になったら直ぐに調査をするということかな。それで、この「エモい」なる新語⁇ についても即座にググってみることにした。すると、ムムッ‼︎ むむむむ⁉︎ これはこれはなんとも驚き、このエモいのひと言語の中に含まれる要素が豊富すぎるではないか(o_o)。その言葉の発生源は、ロック音楽の一分野と説明書きもある。情緒不安定な、内面的情緖、悲痛などを基調としたロック音楽、のようだね。しかも、三省堂、今年の新語2016で2位に選ばれてるんだね(´⊙ω⊙`)。何かを見たり聞いたりした時にそのきっかけにより、感情がその方向に大きく傾倒したり、揺り動かされた場合…etc、例えば感傷的、哀愁、郷愁、感動、ノスタルジーなどの感情を覚えた時に、この「エモい」という一言で感情を表現するということのようだ。それはたとえば、美しい風景を見た瞬間に感動した。老舗喫茶店の店内の雰囲気を見て懐かしいと感じた。メロンソーダやクリームソーダを見て懐かしいと感じた、などのようにね。うぅ〜ん、でもね、それなら懐かしい‼︎ とか、感動したぁ〜‼︎ とか、せつない、とか悲しいとか寂しいとか素直な言葉でいいんじゃないの⁇ とも思うけどね。意味を探れば探るほど謎が深まけど、どうやら推測するに、感動したとか、感激とか、寂しいとかいう感情を素直に表現することが恥ずかしいから、エモいという言葉に変えて発するということかな⁇ それにしても、主に若者が使う新語ということのようだが、そもそも若者が古い喫茶店を見て懐かしいと思うのだろうか⁇ だって、懐かしいということは、もっとずっと以前にそれを見て、頭の中にその光景が残っているから、改めて見た時に懐かしいと感じるのではないかと僕は思うから。初めて見たのに懐かしいって⁇ かなりおかしくないか⁇ 僕のようなおじさんが使うのなら、納得。それに、感情表現する時に使う言葉が全部エモいだと、えぇ〜とどのエモい⁇ ってことになるんじゃないのかな。うぅ〜んやっぱりよく理解できてない⁇ やっぱ僕ってもうおじさんなのかな(⌒-⌒; )。

さて、そういう僕がエモいと感じる場所があるのか?と聞かれたら、まぁ50年以上も生きてきたんだから、それなりに懐かしい光景や、場所は思い浮かぶよね。場所といえば、やはり喫茶店かな。そうねぇ、喫茶店に限って思い浮かべると…、場所はもうかなり前、20年ほども前のことだから、あまり記憶は定かでないけれど、あぁ〜神保町に2軒、西荻窪に1軒、代々木に1軒、新宿に1軒、山形県酒田市に2軒、店名はもう覚えていないけど、その全てのお店はサイフォン式でコーヒーを淹れていた喫茶店だったことは間違いない。この中の1軒では実際に働いてたからね。なにしろあの頃僕は、コーヒーといえばサイフォンで淹れるもの、それこそが本物のコーヒーだと確信して疑わなかったからね。

自分でもサイフォンを買ってコーヒーを淹れていたのが、中学生頃だったかなぁ〜。ふたつのフラスコがくっついていて、下からアルコールランプのような器具に火をつけて、その小さな炎で水を温めると、沸いたお湯が上のフラスコに上がっていく。上がった先のフラスコにコーヒーの粉が待っていて、お湯と混ざってコーヒー液になる。少しかき混ぜた後にアルコールランプの炎を外す。そうするとコーヒー液はまた下のフラスコへと戻っていく。その途中、ネルで濾されるから粉はやはり、上のフラスコに残ることになる。この一連の動作が好きだった。特にアルコールランプで熱せられたお湯がスゥーッと吸い込まれるように上のフラスコに上がっていく様子を見ていると、「なんでッ⁈へぇーっ⁈オモシロい‼︎」ってほどにそれを見ることにはまった。だからその頃の僕はコーヒーの味が好きだったというよりは、サイフォンを使うことが好きだったんだろうね。理科の実験みたいなもので、面白がっていたんだと思うね。いまだにあの時のサイフォンは持っている。けど、淹れなくなったね^^; それ以来サイフォンで淹れてくれる喫茶店を見ると、どうしてもそのお店のコーヒーが飲んでみたくなるものだった。ところが今は、ペーパーフィルター式が最高だと思うんだよね。なぜっ⁇ って⁇ それはね、ちょっと長くなるから、お店に来てくれたら話すことにしよう。お店ってどこ⁇ という人いるよね^^; 今のところバイカーズパラダイス南箱根では、カフェディレクターという役割でいるので、毎日はいないけど、月に何回かはカウンターの中でコーヒーやカフェラテやらを淹れてるよ。そこで最近は「canon A-1&AE-1クラブ」というのも主宰している。そちらに参加してくれたら、コーヒーの話もします。もちろん写真の話もするけどね。とにかくバイカーズパラダイス南箱根でお会いしよう。詳しい情報は、インスタグラムに載ってるから。そういえば、最近新メニューを思いついた。これもまた「エモい」メニューとなるかもしれないけど、その名は「ウインナーコーヒー⁇」いや違う、名前は変えて「ホイップコーヒー」にした。その昔はウインナーコーヒーというのがあったんだけど、最近はあまり聞かなくなったように感じるね。もちろん、老舗なんかにはまだあると思うけど、クリープではなく、上に生クリームが載っているなんて、とっても衝撃的だった。そして常に憧れていた。割と1杯の値段が高かかったから、簡単には注文できなかった。それを自分のコーヒーショップのメニューにして販売できるなんて、思ってもいなかった^^;今ではフラペチーノなんかに取って代わられたようだけど、喫茶店のテーブルの上にウインナーコーヒーが載っている光景なんかは、僕にとっては凄くエモいっていうことになるのかな(⌒-⌒; )とにかくおじさんには大変な人気メニューになるだろうね。

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Writerこの記事をかいた人

金子 智

金子 智

自動車、ゴルフ、建築などをテーマにした雑誌、書籍の編集者として活動するなかで、 コーヒー本来の風味を知っていただくために、各地へ出向き、楽しいイベントの開催なども行なっています。
神奈川県茅ヶ崎市の茅ヶ崎館で「珈琲サロン」を主宰している。

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