2022.12.24

今夜もアンダーステア。7シリーズのリヤ・エンターテイメント・エクスペリエンスは使いこなせるのか。

New 7シリーズも展示車が来てから少し経ちました。

 

7シリーズにのみ用意された、

天井に固定されている、この横長のディスプレイ。

リヤ・エンターテイメント・エクスペリエンスは、

なにやらそのままでは使えない様子。

 

せっかくなので、自腹でいくつかサービスに加入してみて、

使用感をレビューしてみました。

 

リヤ・エンターテイメント・エクスペリエンスについて

まず新型のリヤ・エンターテイメント・エクスペリエンスこと、

BMW シアター・スクリーンはどういうものかというと、

AmazonのFire OSを搭載したチューナーレス・スマートTVです。

BMW シアター・スクリーンは、

チューナーレス・スマートTVのため地上波を受信できません。

 

「えっ、そんな立派な8Kモニターなのに地上波は見られないの?」という声が聞こえてきそうですね。

私も思いましたが、その通りなんです。

 

ここからややこしくなるのは、この7シリーズはTVチューナーが標準装備。

車両としては地上波を受信可能です。

ですが、何とリヤ・エンターテイメント・システムに地上波放送を映すことができないシステムとなっております。

代わりに、地デジTVは車両が停止中の時のみセンター・インフォメーション・ディスプレイ(ナビ画面)にのみ映すことができます。

 

新しいリヤ・エンターテイメント・システムは既存のBMW OS8上で機能する、

Fire OSのAmazon エコシステム関連にのみ対応しているというわけです。

 

一方BMW シアター・スクリーン本体にはHDMI入力端子と充電用USB-C端子、3.5mmオーディオ出力端子が二つ用意されていますので、

基本的にはこの入力端子を使う前提となっています。

 

いざFire TV

配信コンテンツはどうやって観るのか?

必要なものはインターネット接続ですが、

それを実現するのは、

7シリーズでは標準装備のパーソナルeSIM。

これをセットアップすることで、

車両単独でモバイルネットワーク回線に接続できるようになります。

現在ドコモ回線利用者だけが利用可能で、

その他キャリアのお客様は、

7シリーズのみに付属するBMW Bluetooth SIM Readerを利用する方法がありますが、

そちらは省略させていただきます。

パーソナルeSIMに接続して初めて、

BMW シアター・スクリーンにおけるFire TVとしての機能が使用可能になります。

画面ではオフラインと表示されていますが、

その後少し経つと接続完了したようで、

アプリも開くことができるようになりました。

 

ホーム画面は一般的なタイル・ビューです。

YouTubeやNetflix、Disney+など様々なアプリが存在します。

 

操作は全てタッチ・ディスプレイとなっています。

直接BMW シアター・スクリーンをタッチ操作できますし、

一部アプリでキーボードが表示されている時なら、

ドアに装備されているBMW タッチ・コマンドでも入力可能です。

 

ここからご定番のアカウントログイン作業が続きます。

キーボード・インターフェースがかなり独特なので、

メール・アドレスやパスワードの入力には一苦労。

 

写真はYouTubeアプリとスマートフォンを接続しているところですが、

有名どころアプリは大体がQRコード読み込みやコード入力タイプのため、スイスイとセットアップできました。

 

とりあえず、4K動画の視聴

ようやっと視聴ができるようになり、

Prime Videoを使用してみました。

せっかくなので4K以上の高解像度コンテンツを視聴しようと思いましたが、

このBMW  シアター・スクリーン上で4K UHD再生できる作品を見つけるのにかなり苦労しました。

テスト視聴に選んだのは、

英国人の面白いトークと美しい映像が特徴の自動車番組「グランド・ツアー」。

内部ストレージは116GB利用可能という表示がありましたので、

オフライン再生のためのダウンロードを試してみました。

5G回線に接続できている様子ではなく電波強度は低いようで、

4Kの動画をダウンロードするにも1時間ほどかかりました。

これについては後々テストが必要ですね。

 

しかしダウンロードした4K映像は圧巻。

 

画質設定は4K UHDで、

こういう明るい映像の番組はかなりマッチしている印象です。

ウィンドウのブラインドを閉めずとも、ディスプレイはかなり明るいのでとても見やすいです。

ディスプレイはハーフグレア処理のような仕上げで、

電飾や景色の映り込みにもかなり気を使いつつ、コントラストの高い美しい映像が楽しめる仕様です。

 

音声プロファイルはDolby Digital Plusと表示されています。

チャンネル数は出ていませんでしたが、5.1chくらいでしょうか。

またBowers&Wilkinsオーディオのパワーも相まって、

その名の通り映画館の雰囲気です。

 

またそのスピーカーハウジングの奥に覗く、

特殊な樹脂繊維製のスピーカードームは、

観ても聴いても美しいの一言しか出ません。

 

モニターは普通の液晶のようで、OLEDではないようです。

私は大のOLED派なので、比べられずにはいられません。

そのため暗めの映像は苦手そうですが、どうでしょう?

 

次に「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を再生してみました。

 

この作品のクライマックスシーンに、

夕闇の高空でドッグファイトをする場面があります。

この作品は映画向けに制作されていますので、

映画館でちょうどよいほどの暗い映像が連続します。

闇の中を飛び交うビームがその周囲だけを照らす、

コントラストが美しいシーンはどう映るのか試してみました。

 

結論から言うと、暗いシーンはかなり肉眼で見づらいですね。

有機ELであるiPhoneのOLED XDRディスプレイと見比べながら観てしまいましたが、

普段慣れている映像よりも、黒色が完全な黒ではなく濃灰色になっていることもあり、

微妙な灰色の連続で描かれるこのシーンは輪郭がわかりにくく見えたのでした。

 

もちろん、BMW シアター・スクリーンの映像設定を変えればいいと思ったのですが、

設定項目には明るさ調整(輝度調整)しかないのです。

明るくすれば黒は黒から遠ざかりますし、

暗くすれば他の色が黒に近づいてしまいます。

これではコントラストを出せませんね。

 

ディスプレイの特性をよく理解し、

見るべきコンテンツはある程度選ぶべきではあると思いました。

 

またNetflixのプレミアムプランも利用してみましたが、

Netflixアプリは4Kコンテンツが多く、

オフライン再生のためのダウンロード機能はなく、

ストリーミングのみといった様子。

4Kコンテンツが多いのは良いのですが、

ストリーミングのみでは再生があまり安定しなさそうです。

 

通信速度、容量

Prime Videoアプリでストリーミング視聴していると、

4Kで視聴するには15Mbps接続は必要という表示も出てきました。

データ通信容量は契約回線と共有されるため、

一家に一契約は大容量プランが必要になってくることと思います。

一日いろいろなビデオを再生してみて、

データ通信量を見るとご覧の通り、

たった1日で11GB以上も使用してしまいました。

私は通信料無制限プランなのでチャレンジできましたが、

制限があるプランでお試しの際は、ご注意を…

現在はお客様の携帯電話プランも把握していないと、

こういった装備を勧めるのも難しいです。

 

次なる使い方を探す…

 

次はプレイステーション4でも繋げてレビューしてみようかと思います。

高性能な8Kモニターやサラウンド・オーディオシステムは、

ボタンの入力からディスプレイの表示までの速度が如何ほどなのか気になるところです。

 

私が利用したデジタルサービス

Apple Music 月1080円

Amazon Prime 月500円/年4900円(実質409円)

docomo ワンナンバーサービス 月550円

docomo ワンナンバーサービス・マルチデバイスオプション 月550円

YouTube Premium 月1180円

 

Spotify Premium 月980円

Netflix プレミアム 月1980円

 

ありがとうございました。

 

Stay tuned…

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Writerこの記事をかいた人

セールス吉川

セールス吉川

かつてはスポーツタイプであるMモデルだけが好きであったが、仕事をしているうちに7シリーズのようなラグジュアリーモデルについても理解するに至る。気遣い機能やハイテク機能を余すこと無く使い切ることが美学であり、そのために新型車両には時間があれば噛り付きである。

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